「日進月歩」の意味・語源・由来
- 四字熟語:日進月歩
- 読み方:にっしんげっぽ
意味
「日進月歩」とは、日ごと月ごとに絶え間なく、そして急速に進歩していくことを意味する四字熟語です。
たとえば、科学技術や医療、デジタル分野など、目覚ましいスピードで発展し続けている分野に対して使われます。
ゆっくりと進む、地道に努力するという意味ではなく、「驚くほどの速さで前進している様子」を指します。
語源・由来
「日進月歩」の語源は、中国の思想家・荀子(じゅんし)の著作『天論』の一節にあるとされています。
君子敬其在己者、而不慕其在天者、是以日進也
(君子は己に在るものを敬して、天に在るものを慕わず。ここをもって日に進む)
この「日進(ひび進む)」という表現に、「月歩(つきづき歩む)」という対になる要素が加わり、現在の「日進月歩」という四字熟語が形成されたと考えられます。
「日進月歩」の使い方(例文)
- AIの進化はまさに日進月歩だ。数年前の技術がもう古く感じられる。
- 医療の現場は日進月歩で、昨日まで不可能だった治療が今日は現実になっている。
- 都市開発が進み、この町も日進月歩で様変わりしている。
- 我が社は日進月歩をモットーに、絶えず変化と成長を追求している。
- 技術の日進月歩についていくためには、継続的な学習が不可欠だ。
注意! 間違った使い方、間違いやすい読み方
×「日進月歩で進歩する」や「日進月歩で進む」などは、重複表現となり不自然です。
正しくは「日進月歩だ」「日進月歩している」などのように使います。
また、「少しずつ進歩する」という意味合いではなく、「急速に進歩する」ことを強調する言葉である点に注意しましょう。
「日進月歩」の文学作品、小説などの使用例
・・・ これほど極端でないまでも、実際科学者としては日進月歩の新知識を修得するだけでもかなりに忙しいので、歴史的の詮索までに手の届かぬのは普通の事である。 しかし自分の見る所では、科学上の骨董趣味はそれほど軽視すべきものではない。この世に・・・ 寺田寅彦 「科学上の骨董趣味と温故知新」
「日進月歩」の類義語
- 日就月将(にっしゅうげっしょう):着実に日々進歩する様子。
- 日進月異(にっしんげつい):日ごと月ごとに驚くほど進化している様子。
- 飛躍的(ひやくてき):目覚ましい、急激な進歩・発展を表す。
「日進月歩」の対義語
- 旧態依然(きゅうたいいぜん):古いまま変わらず、進歩のない状態。
- 時代錯誤(じだいさくご):現代に合わない、時代遅れな言動や思考。
- 君子危うきに近寄らず:進歩よりも安全を優先し、危険を避ける姿勢。
使用上の注意点
「日進月歩」はポジティブな意味合いで使われる一方、急速な変化に追いつけないことや、変化そのもののリスクを示唆する場面でも使われることがあります。
また、努力や継続というよりは、「進歩のスピード」に重きがある言葉です。
「日進月歩」に類似した英語表現
Rapid progress
直訳:急速な進歩
意味:技術や物事が非常に速いペースで進化・発展していること
例文:
The field of medicine is making rapid progress thanks to new technologies.
(新しい技術のおかげで、医療分野は日進月歩の進化を遂げている。)
Breakneck speed
直訳:首の骨が折れそうなほどのスピード
意味:非常に速く、危険なほどのスピードで進んでいること
例文:
Technology is advancing at breakneck speed.
(技術は日進月歩で進化している。)
まとめ
「日進月歩」は、「日に月に絶え間なく、急速に進歩すること」を表す四字熟語です。
現代では特に技術、医療、科学などの進化に使われることが多く、個人の成長や企業理念にもよく引用されます。
ただし、正しい使い方や意味を理解し、安易に「少しずつ進む」という解釈をしないよう注意しましょう。
“進歩のスピード”を表す言葉として、しっかり使いこなせると表現力も大きくアップします。


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