「栄枯盛衰」の意味・語源・由来
- 四字熟語:栄枯盛衰
- 読み方:えいこせいすい
意味
「栄枯盛衰」とは、「栄えることと衰えることを繰り返す」という意味の四字熟語です。
人生や世の中の流れは常に変化し、繁栄する時もあれば衰退する時もあるという無常観を表しています。
また、草木が生い茂り、やがて枯れるという自然の摂理にたとえられることもあります。
例えば、「かつて隆盛を誇った会社も倒産してしまった。まさに栄枯盛衰だ。」といった形で使われます。
語源・由来
「栄枯盛衰」は、鎌倉時代の軍記物語『平家物語』 に由来すると言われています。
この物語の冒頭に登場する 「盛者必衰(じょうしゃひっすい)」 の概念と共に、平家の繁栄と衰退を象徴する表現として使われてきました。
- 「栄枯」 … 草木が生い茂ること(栄えること)と枯れ落ちること(衰えること)。
- 「盛衰」 … 盛んになることと衰えること。
これらの言葉を組み合わせることで、「人生や社会の移り変わりの激しさ」をより強調した表現となっています。
「栄枯盛衰」の使い方(例文)
- 名門だった家柄も時代の流れとともに没落してしまった。栄枯盛衰とはこのことだ。
- どんなに成功しても、油断すれば衰退する。栄枯盛衰は世の習いである。
- 長い歴史を持つこの企業も、一時は経営難に陥った。栄枯盛衰の理を感じる。
- 世界の覇権を握った帝国も今は影を潜めている。まさに栄枯盛衰の歴史だ。
- IT業界は移り変わりが激しい。昨日のトップ企業も今日は衰退する。栄枯盛衰だね。
注意! 間違った使い方、間違いやすい読み方
間違った使い方:「栄枯盛衰がない世の中になってほしい。」
(✕ 誤用:栄枯盛衰は「変化があること」を示すため、「ない」と使うのは不適切)
間違いやすい読み方:「えいこもりしぼむ」
(✕ 誤読:「えいこせいすい」が正しい)
「栄枯盛衰」の文学作品、小説などの使用例
・・・リの階級勢力の移動と栄枯盛衰がその間に激しく行われた七月、二月の政変・・・ 宮本百合子「バルザックに対する評価」
「栄枯盛衰」の類義語
- 盛者必衰(じょうしゃひっすい) – 勢いのある者もいつかは衰えるという意味。
- 諸行無常(しょぎょうむじょう) – 世の中のすべてのものは変化し続けること。
- 浮沈(ふちん) – 浮き沈みがあること。
- 興亡(こうぼう) – 繁栄と衰退を繰り返すこと。
- 盛衰興亡(せいすいこうぼう) – 国家や組織が栄えたり滅びたりすること。
「栄枯盛衰」の対義語
- 千古不易(せんこふえき) – ずっと変わらないこと。
- 百世不磨(ひゃくせいふま) – どんなに時が経っても変わらないこと。
- 悠久不変(ゆうきゅうふへん) – ずっと変わらずに続くこと。
使用上の注意点
「栄枯盛衰」は、人生や社会の無常を表す言葉ですが、現在成功している人に対して使うと、嫌味に聞こえることがあります。
例えば、「君の会社も、いずれ栄枯盛衰するよ」と言えば、「今は良くても、いずれ落ちぶれる」と受け取られる可能性があります。
使う際は、文脈をよく考え、相手に不快感を与えないよう注意しましょう。
「栄枯盛衰」に類似した英語表現
Ups and downs
直訳: 浮き沈み。
意味:「栄枯盛衰」と同じく、良い時も悪い時もあるという意味。
例文:
Life is full of ups and downs.
(人生は栄枯盛衰に満ちている。)
Rise and fall
直訳: 上昇と下降。
意味:「栄枯盛衰」と同様に、物事が盛んになったり衰えたりすること。
例文:
The rise and fall of great empires is a common theme in history.
(偉大な帝国の栄枯盛衰は歴史の中でよく見られるテーマだ。)
Boom and bust
直訳: 景気の浮き沈み。
意味: 特に経済の盛衰を表す時に使われる。
例文:
The stock market always goes through cycles of boom and bust.
(株式市場は常に栄枯盛衰を繰り返す。)
Fortune fluctuates
直訳: 運命は変動する。
意味: 栄枯盛衰の概念をより詩的に表した表現。
例文:
Fortune fluctuates like the tide.
(運命は潮の満ち引きのように変動する。)
まとめ
「栄枯盛衰」は、「栄えることと衰えることが交互に訪れる」という意味の四字熟語であり、人生や社会の無常を表現する際に使われます。
『平家物語』 に由来し、「盛者必衰」や「諸行無常」とも関連が深い言葉です。
類義語には 「浮沈」 や 「盛衰興亡」 などがあり、英語では “Ups and downs” や “Rise and fall” などの表現が対応します。
ただし、成功している人に対して使うとネガティブな印象を与えることがあるため、文脈に注意して使うことが大切です。
栄枯盛衰の考えを理解し、人生の変化を受け入れることで、より冷静に物事に対処できるようになるでしょう!


コメント