「異口同音」の意味・語源・由来
- 四字熟語:異口同音
- 読み方:いくどうおん
意味
「異口同音」とは、多くの人が、口をそろえて同じことを言うこと。また、多くの人の意見や説が合うことです。
異なる人々がそれぞれの立場や視点を持ちながらも、結果として同じ意見や評価を述べる様子を表しています。
語源・由来
「異口同音」という表現は、中国の古典文学に由来しています。
『抱朴子(ほうぼくし)』の「道意(どうい)」の中で、「異口同声(いくどうせい)」という類似した表現が使われており、そこから転じて「異口同音」という言葉が使われるようになったとされています。
また、『宋書(そうしょ)』にも「異口同音」という表現が登場し、古くから多くの人が共通の意見を持つ状況を表現する言葉として使われてきました。
「異口同音」の使い方(例文)
- 彼の新作映画について、評論家たちは異口同音に「傑作だ」と評価した。
- 社員たちは異口同音で、新しい社長のリーダーシップを称賛した。
- その政策に対する市民の意見は、異口同音に「賛成だ」というものだった。
- サッカーの試合後、ファンは異口同音に「最高の試合だった」と口をそろえた。
- 学生たちは異口同音に「この先生の授業は分かりやすい」と評価した。
注意! 間違った使い方、間違いやすい読み方
「異口同音に意見が割れた」
(✕ 誤用:四字熟語の意味と反対のことを言っている)
「異口同音」の文学作品、小説などの使用例
・・・口から洩れる言葉は、異口同音にこの一言である。 思えば、きょうこの頃・・・ 織田作之助「大阪の憂鬱」
「異口同音」の類義語
- 異口同辞(いくどうじ):多くの人が同じ内容を言うこと。
- 衆口一致(しゅうこういっち):多くの人の意見が一致すること。
- 満場一致(まんじょういっち):その場にいる全員の意見が一致すること。
「異口同音」の対義語
- 賛否両論(さんぴりょうろん):賛成意見と反対意見が両方あること。
- 諸説紛紛(しょせつふんぷん):さまざまな説が入り乱れ、統一した意見がないこと。
- 議論百出(ぎろんひゃくしゅつ):多くの異なる意見が出ること。
使用上の注意点
「異口同音」は、多くの人の意見が一致していることを表す便利な言葉ですが、必ずしも肯定的な意味だけで使われるわけではありません。
時には、みなが一斉に同じことを言う状況を批判的に表現する場合もあります。
「異口同音」に類似した英語表現
Speak with one voice.
直訳: 一つの声で話す。
意味: 多くの人が同じ意見を持ち、一致した意見を述べる。
例文:
The committee members spoke with one voice to support the proposal.
(委員会のメンバーは異口同音にその提案を支持した。)
Unanimously agreed.
直訳: 全会一致で同意した。
意味: すべての人が賛成する。
例文:
The new policy was unanimously agreed upon by the board members.
(新しい方針は、取締役会のメンバー全員によって異口同音に承認された。)
まとめ
「異口同音」は、多くの人が同じ意見を持つことを表す四字熟語です。
中国の古典に由来し、日本語でも広く使われています。
ビジネスや日常会話でも役立つ表現なので、適切に活用しましょう。
また、類義語や対義語を知ることで、より幅広い表現力を身につけることができます。


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