「一衣帯水」の意味・語源・由来
- 四字熟語:一衣帯水
- 読み方:いちいたいすい
意味
「一衣帯水」とは、細長い川や海峡を隔てているものの、距離が非常に近いことを表す四字熟語です。
転じて、地理的な距離だけでなく、国家間や人間関係の近さを表す際にも使われます。
特に、隣国同士の関係性を強調する場面でよく用いられます。
語源・由来
「一衣帯水」は、中国の歴史書『南史(なんし)』陳後主紀(ちんこうしゅき)に登場する言葉です。
そこでは、「我為百姓父母、豈可限一衣帯水、不拯之乎」(私は民衆の父母の立場にある。あのような細い川で隔てられているからといって、その民を救わずにいられようか)という文が記されており、狭い川を隔てて密接な関係にあることを表しています。
このことから、国同士や人間関係においても使われるようになりました。
「一衣帯水」の使い方(例文)
- 日中両国は一衣帯水の関係にあり、友好関係を維持することが重要だ。
- 大阪と京都は一衣帯水の距離にありながら、文化や雰囲気が異なる。
- 彼とはライバル関係だが、一衣帯水の間柄でもあるので、お互いに切磋琢磨している。
- ビジネスパートナーとして、一衣帯水の関係にある企業とは協力が不可欠だ。
- 歴史的に見ても、日本と韓国は一衣帯水の間柄であり、文化的交流が深い。
注意! 間違った使い方、間違いやすい読み方
「一衣帯水の隔たりがある」(✕ 誤用:意味が逆になっている)
「一衣帯水」の類義語
- 一牛鳴地(いちぎゅうめいち):牛の鳴き声が届くほど近い距離。
- 寸歩不離(すんぽふり):常に近くにいる、密接な関係。
- 近在咫尺(きんざいしせき):非常に近い距離。
「一衣帯水」の対義語
- 遠隔地(えんかくち):地理的に遠く離れていること。
- 千里の道(せんりのみち):極めて遠い距離。
- 疎遠(そえん):関係が希薄になること。
使用上の注意点
「一衣帯水」は、単に地理的な近さを表すだけでなく、外交やビジネス、人間関係の密接さを表現する際にも用いられます。
ただし、物理的な距離だけでなく、関係の深さを意識して使う必要があります。
「一衣帯水」に類似した英語表現
Separated only by a narrow strip of water.
直訳: 狭い水の流れによってのみ隔てられている。
意味: 一衣帯水のように、わずかな隔たりしかない関係。
例文:
The two countries are separated only by a narrow strip of water.
(両国は一衣帯水の距離にある。)
Close as neighbors.
直訳: 近所のように親しい。
意味: 地理的にも心理的にも近い関係。
例文:
Japan and Korea are as close as neighbors, both geographically and culturally.
(日本と韓国は地理的にも文化的にも一衣帯水の関係にある。)
まとめ
「一衣帯水」は、地理的な近さだけでなく、国家間や個人の関係の親密さを表す四字熟語です。
特に外交やビジネスシーンで使われることが多く、正しい使い方を理解しておくと便利です。
類義語や対義語、英語表現を併せて覚えておくことで、より幅広い場面で活用できるでしょう。


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